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世界初iPS細胞の心臓病臨床研究、申請へ

2017年7月18日 15:49
世界初iPS細胞の心臓病臨床研究、申請へ

 iPS細胞をつかって重い心臓病の臨床研究を行う計画について大阪大学の研究チームが、今週中に大学の委員会に申請することが分かった。計画が実施されれば世界初となる。

 この治療方法は、iPS細胞を心臓の筋肉の細胞に変化させてシート状の「心筋シート」を作製。「心筋シート」を重い心臓病患者の心臓に貼り付けて、心臓と一体化させ、心臓の機能を回復させようというもの。

 大阪大学の澤芳樹教授らのチームは動物をつかった実験を通して、安全性や効果を確認してきた結果、実際にヒトに「心筋シート」を移植する研究の準備が整ったとして今週中に大学の特定認定再生医療等委員会に研究の計画を申請することが分かった。

 早ければ今年度中にも患者数人に臨床研究を行い、5年後をめどに一般的な治療方法にしたい考え。

 秋にも開かれる委員会で技術的な審査を経て、厚生労働省が計画を了承すれば、世界で初めてiPS細胞による心筋シートの臨床研究が実施されることになる。