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福島第一原発原子炉内部推定図 東電が公開

2017年7月3日 21:46
福島第一原発原子炉内部推定図 東電が公開

 福島第一原発を解体する「廃炉」では、原子炉の中で、溶け落ちた核燃料の状態を把握することが不可欠だが、放射線量が非常に高く、内部を見ることが難しいまま。こうした中、東京電力は、3つの原子炉の内部について新たな推定図を公表した。

 原子炉内部の推定図は、東電が3日に廃炉国際フォーラムで公表した。3号機の原子炉内部の図では、核燃料の一部が形を保ったまま、圧力容器の底に崩落しガレキのように積み上がっている。一方、溶けた核燃料はその下の格納容器の底まで落ちてたまったとみられているが、事故当時のデータを再び分析したところ、格納容器の床のコンクリートを浸食している可能性があるという。

 推定図は、コンピューターによる実験と最近の内部調査などを反映して作られたもので、国はこれらをもとに、核燃料が溶けて固まった「燃料デブリ」をどう取り出すか、この夏に方針を決める予定。