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G7サミット閉幕 安倍首相の存在感は…

2017年5月28日 12:25
G7サミット閉幕 安倍首相の存在感は…

 イタリア・シチリア島で開かれていたG7(=主要7か国・首脳会議)に出席していた安倍首相が帰国の途についた。6回目となったサミットで安倍首相は存在感を示せたのか。

 サミットの後、安倍首相は地中海の島国・マルタを日本の首相として初めて訪れ、旧日本海軍の戦没者を慰霊したほか首脳会談を行った。アメリカのトランプ大統領との蜜月関係を背景に安倍首相は今回のサミットでトランプ大統領と他の首脳との橋渡し役を自認していた。貿易や地球温暖化など主張に隔たりがあるテーマの議論では安倍首相が間を取り持つ場面がしばしばあり、サミット後はG7の一定の結束を保てたと胸を張った。

 安倍首相「今こそ価値を共有する、G7が結束していくことが大切だ。この認識のもとに最終的にまとめることができたと思っています」

 また、北朝鮮の脅威について最重要課題として共有することにも成功し、2番目の古株となった安倍首相の存在感が高まっていることは間違いない。その一方で、国会では長期政権のおごりや緩みが指摘される場面が増えている。野党側は、共謀罪の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案をめぐる国会運営や加計学園の問題など安倍一強の結果だとして厳しく追及していく方針。

 在職日数が28日で小泉元首相を抜いて歴代単独5位となった安倍首相。外交での安定感の一方で長期政権こその慎重で謙虚な政権運営が求められている。