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「仏国民は変化よりも…」ルペン氏敗北宣言

2017年5月8日 5:09

 フランス大統領選挙の決選投票が7日に行われ、独立系のマクロン候補が勝利した。極右政党のルペン候補は敗れ、フランスは引き続きEU(=ヨーロッパ連合)に残留することになる。

 フランス公共放送の予測によると、マクロン氏の得票は65%に達し、極右政党のルペン氏に大差をつけている。マクロン氏は1時間ほど前に、選挙事務所でスタッフに喜びを伝えた。

 勝利宣言するマクロン候補「フランスの存在意義、イメージ、発信するメッセージ、それらを守ることを国民に約束します。ヨーロッパも守ります」

 マクロン氏は39歳で、史上最年少の大統領となる。オランド大統領のもとで経済相をつとめたが、現在は無所属で、これまで政権を担ったことのない政治勢力から初めての就任となる。

 支持者「国にとってとても良いことです。新大統領はフランスのイメージにふさわしい」

 一方、敗れた極右政党「国民戦線」のルペン氏は、投票終了後すぐに敗北宣言を行った。

 敗北宣言するルペン候補「フランス国民は変化ではなく、今の政治が続くような大統領を選びました。私はマクロン氏に電話し、彼の勝利を祝いました」

 さしあたりEU残留派の大統領が誕生することで、大きな混乱は避けられることになるが、大差で敗れたとはいえ、極右勢力がEU離脱など過激な主張を訴えて有権者の3分の1以上の支持を獲得する見込みで、フランス社会の分断が明らかになったかたち。

 マクロン氏自身も議会に支持基盤がなく、来月さっそく議会選挙を控える中で、不透明さを抱えた状態での船出となりそうだ。