×

緊張高まる…“失敗”北ミサイルで緊急会見

2017年4月29日 12:06
緊張高まる…“失敗”北ミサイルで緊急会見

 北朝鮮は29日朝、弾道ミサイルを1発発射したが、失敗したとみられる。菅官房長官は緊急会見し、弾道ミサイルは約50キロ飛んだのちに北朝鮮内陸部に落下したとみられると明らかにした。

 ミサイル発射が失敗に終わった場合、政府はこれまで記者会見などは開いてこなかった。今の北朝鮮情勢に対する政府内の緊張感の高さがうかがえる。

 菅官房長官「発射された弾道ミサイルは、約50キロメートル離れた北朝鮮内陸部に落下したものと推定をされます。我が国としては直ちに北京の大使館ルートを通じて、北朝鮮に対して厳重に抗議をするとともに、強く非難をしました」

 今回の発射について政府高官は「中国やロシアがある北東方向に発射されたことに違和感がある」と話している。政府内では「いずれにしても北朝鮮が圧力に屈せずに核・ミサイル開発を続ける意思を示したものだ」とみて警戒を強めている。

 こうした中、朝鮮半島周辺に向けて北上しているアメリカ海軍の原子力空母「カール・ビンソン」の姿をNNNのカメラがとらえた。撮影したのは29日午前8時20分頃、長崎県対馬の南約70キロの地点で、現在は対馬の東約30キロの日本海を航行中。

 カール・ビンソンはこのあと、ともに北上を続けている海上自衛隊の護衛艦2隻などと日本海で共同訓練を行う予定。日米両政府は強固な同盟関係をアピールし、北朝鮮に対する圧力をいっそう強める考え。