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北朝鮮がミサイル発射 日本政府の対応は?

2017年4月29日 10:59
北朝鮮がミサイル発射 日本政府の対応は?

 北朝鮮が29日朝、弾道ミサイル1発を発射したことを受け、菅官房長官は緊急の記者会見を行い、ミサイルは北朝鮮内陸部に落下したもようだと述べた。

 安倍首相は現在、イギリスに滞在しているが、首相官邸では国家安全保障会議の4大臣会合を開いて分析を急いでいる。菅官房長官は29日午前7時25分頃、緊急の記者会見を行い、ミサイルは北朝鮮内陸部に落下したもようだと述べた。

 菅官房長官「本日5時30分頃、北朝鮮内陸部より1発の弾道ミサイルが発射され、北朝鮮内陸部に落下したもようである。我が国としてこのような北朝鮮による度重なる挑発行為を断じて容認できず、北朝鮮に対し、厳重に抗議を行いました」

 また、政府高官は「弾道ミサイルの発射は失敗したとみられる」と話している。首相周辺は「北朝鮮が圧力に屈せずに核・ミサイル開発を続ける意思を示したものだ」として警戒を強めている。

 その一方で官邸関係者は、北朝鮮がすでに準備ができているとみられている核実験に踏み切っていないことなどからも、圧力が一定の効果をみせているのではないかとも分析している。政府内には、ミサイルもあえて失敗させたのではないかという見方も出ている。

 こうした中、政府関係者によると、アメリカ軍の原子力空母「カール・ビンソン」が29日にも海上自衛隊の護衛艦とともに日本海に入る見通し。日本海でも日米の共同訓練を実施するものとみられている。日本政府はアメリカを中心とする各国と圧力をさらに強めて、北朝鮮に核・ミサイル開発の放棄を求める考えだが、緊張感がさらに高まることは必至の情勢となっている。

 次の北朝鮮の出方はどうなるのか、偶発的な衝突が起こる危険性はないのか、日本政府はかつてない緊張感に包まれている。