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米中首脳会談 トランプ大統領は成果を強調

2017年4月8日 8:01

 アメリカ・フロリダ州で行われていた米中首脳会談は7日、すべての日程を終えた。トランプ大統領は「大きな進展があった」と成果を強調した。

 初顔会わせの実現で成果を強調した両首脳だが、立場の違う問題でお互いの主張をぶつけあったとは言えず、腹のさぐりあいで終わった会談と言えそうだ。

 2日目の会談は、実質的な議論を進めるため閣僚も交えて行われた。終了後の共同会見などは行われなかったが、アメリカ側の説明によると、シリア攻撃について「中国側が理解を示した」という。また、北朝鮮の核問題では「北朝鮮を説得するため相互に協力を深めていくことで一致した」としている。

 トランプ大統領「大きな進展が得られたと思う。今後もさらに進展するだろう。多くの潜在的問題も消えていくだろう」

 習近平国家主席「最も重要なのは、深い交流ができ、信頼関係を構築できたこと」

 北朝鮮問題でアメリカは中国に具体的な行動を求めたとみられるが、会談の中身は明らかになっていない。習主席との夕食会の最中にシリア攻撃を行ったことについて、アメリカ政府関係者は周辺に「シリアと同じように、北朝鮮にも強硬な姿勢で臨むというメッセージもある」と話している。

 一方、中国にとっては「メンツを潰された」形で、さらに態度を硬化させた可能性もある。ある外交筋は「会談終了後の成果を両首脳が情報を発信しないのは、むしろ『異例』だ」と指摘している。

 両首脳は散歩をするなど表向きは「距離の近さ」をアピールしたが、一方で歩み寄りの難しさを露呈した会談とも言え、2人の神経戦は続くことになる。