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不公平感に賛否?こども保険の仕組みとは

2017年4月3日 19:34
不公平感に賛否?こども保険の仕組みとは

 子育て世帯の頭を悩ます“教育費”。その無償化をめぐり、先週、小泉進次郎議員が、保険料を引き上げ、子どものために生かすという「こども保険」という案を示した。どのような仕組みなのだろうか。


■「小学生2人」教育費は約14万円

 そもそもこの案は、自民党・小泉進次郎議員ら若手議員が提案したものだが、目的は、子育て世帯の負担を減らすことにある。例をあげてみよう。

 都内に住む小林さん一家には、7歳、6歳、2歳の子ども3人がいる。6歳の長女が4月から小学校にあがることで、新たに“教育費”がのしかかる。小学生2人で、給食費・教材費・PTA会費で年間13万8800円がかかるという。確かに負担は大きい。

 こうした子育て世帯の負担を減らすために出てきたのが「こども保険」。働く人と企業からお金を徴収する仕組みだ。サラリーマンの場合は、給料全体から厚生年金といった社会保険料などが約15%天引きされている。これに、さらに「こども保険」の保険料が天引きされる仕組みだ。


■まずは0.1%を想定

 どれくらい引かれるのだろうか。小泉議員らはまずは0.1%を想定している。そうして徴収された分は、小学校入学前の子どもがいる世帯に子ども1人あたり月5000円、児童手当に上積みする形で配られる。

 例えば、年収400万円で子どもが2人いる世帯では、月240円ほどの保険料で、毎月、5000円を2人分、つまり1万円を児童手当とは別に受け取ることができる。小泉議員らは、ゆくゆくは保険料率を0.5%にしたいとしていて、そうなれば月1200円ほどの負担で、毎月2万5000円の2人分、5万円を受け取ることができる。


■子どものいない世帯では「不公平感」

 子育て世帯にはうれしい制度だが、ただ、子どもがいない人からすると、受け取りはなくて、負担がかかるだけになる。この点で、街では様々な意見が聞かれた。

 「私はイヤです。子どもを持つかも分からないので(20代・子どもなし)」「子どもがいるからありがたい(母親)」「全員が全員(子どもを)つくりたいわけではないから、自動で天引きはおかしい(2歳の子どもの父親)」「国として支えていくのはありかなと(30代・子どもなし)」

 ただ、小泉議員はこの案に関してこう話す。

 「0.1(%)すらも負担だと思うような社会だったら、いつまでたったって子どもを社会全体で支える日本なんだってことは言えないと思いますね」


■「国債」や「増税」案もあるが…

 実は“こども保険”以外にも2つの案が政府与党内では検討されている。下村博文元文科相が主導する教育に使い道を限定した「国債」を発行する案と、財務省などが唱える消費税の「増税」案。しかし、どの案も一長一短がある。

 「国債」は、将来世代に負担を回すだけという批判があり、「増税」はすべての国民が負担するが所得の低い人ほど、負担感が大きくなると指摘されている。そして「こども保険」は子どものいない世帯にとっては不公平感がある。

 では、どうすればいいのだろうか。今回の結論は「早く確実に」だ。子どもは、それぞれの家庭ではもちろんだが、社会を支えてくれる意味でも大切な存在だ。少子化が進む中、その子育てをどう支えていくのか。早く確実な政策が求められている。