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学歴より行動量、ノルマなしの組織作り 4

2017年2月3日 14:13
学歴より行動量、ノルマなしの組織作り 4

 「エスキュービズム」社長・薮崎敬祐氏に聞く「飛躍のアルゴリズム」。4つめのキーワードは「流通のIT化は進むが、店舗はゼロにならない」。インターネットでの買い物が増加する中、実店舗に求められているニーズとは。


■実店舗の価値は

――ネット通販などで何でも買える時代になっていますが、あくまで店舗はなくならないという事でしょうか。

 そう思いますね。インターネットができたときに、実際の店舗で高く売られているモノを安く買えるというのではやったと思うんですけども、やっぱり買うときって、安く買いたいだけじゃないんですよね。「自分の好きなもの、いいものを買いたいし、触ってみたい」というニーズがあるので。

 なので、元々店舗が100でネットが0だった世界から、どんどんネットが増えていっていますが、我々で言うとそれでもまだ10%ぐらいなんです。ただ、実際の店舗からすると、どんどんお客さんが減っていくので「これって0と100になるんじゃないか」と思うんですけども、感覚としては50:50もいかなくて、やっぱり実際の店舗って必要で、残っていくと思っています。


■電子化システムで世の中を変える

――流通というのは、これからITでものすごく激変する分野だと思っているんですけど、特に、音声でモノが発注できたり、ボタンひとつで発注できたりという事が、もう現実になってきています。そこにエスキュービズムが新しいチャレンジをしていく余地というのはありますか。

 店舗でいうと、アマゾンも実際に店舗を持とうとしています。日本の各量販店さんもeコマースにチャレンジしたりして融合はしていくと思うんですね。そこに対しては、弊社のいろんな商品は提供していくんですけども、一般消費者に見えない企業同士の取引…例えば、その辺の飲食店は毎日食材とお酒を仕入れていますが、FAXで注文し、手書きの伝票なんですよね。これが全部電子化していく。将来はスマホで注文して、来たらピッとやって終わる…そういう世界が来ると思っていて、この時にこういったシステムを全部作れる能力を持っているので、そういうところで世の中を変えていきたいなと思っています。


■新たなチャレンジはIoT

――他にも「こんな新しい分野にチャレンジしたい」ということはありますか。

 すべてネットにつながると言われているので、家電とかをネットにつなげていくチャレンジもいま裏で進めていますし、あとはテレビなんかも変わると思うんですね。

 テレビって“放送を見る”というスタイルがここ10年20年、変わっていません。インターネットにもつながって、“dボタン”があったりしますけど、いまいち使われていません。

 ITでテレビがどう変わっていくんだろうかと。そのときに、このテレビというデバイスはどうなるだろうということは、いま研究しています。