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ヒアリング3回目 「退位」賛否分かれる

2016年11月30日 11:45
ヒアリング3回目 「退位」賛否分かれる

 天皇陛下の「退位」について話し合う有識者会議は、3回目となる専門家からのヒアリングを行っている。ヒアリングは30日が最後で、専門家16人全員の意見が出そろうが、「退位」への賛否は分かれている。

 八木秀次・麗澤大学教授「自由意思によるご退位の容認は、次の子世代の即位拒否や短期間での退位を容認することになり、皇室制度の存立を脅かすと述べました」

 百地章・国士舘大学大学院客員教授「私は超高齢化社会の到来に伴って、例外的にご譲位を認めるということはあってもいいじゃないかと」

 また、大石真・京都大学大学院教授は「天皇の終身在位制は広範囲にわたる公務の遂行とは両立しがたい状況に至っている」などと、退位を認めるべきとの考えを示した。

 政府は、一代限り「退位」を認める、特例法を軸に検討する方針だが、すでにヒアリングした専門家のうち7人が退位に反対、もしくは慎重な考えを示している。有識者会議は3回のヒアリングを受けて年内にも論点の整理を始め、年明けに提言を取りまとめる方針。