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安倍首相 衆参ダブル選 現時点で“慎重”

2016年4月29日 0:34
安倍首相 衆参ダブル選 現時点で“慎重”

 安倍首相は28日夜、日本テレビの単独インタビューに応じ、衆参ダブル選挙に踏み切るかについて、「震災対応に全神経を集中するという意味で、まったく考えていない」と述べ、現時点で慎重な姿勢を示した。

 安倍首相「我々、今回、発災以来、先手先手で対応することを心掛けてきました。それに全神経を集中していくという思いで取り組んでいく必要があります。その意味において、まったく解散について私は考えておりません」

 Q:『考えていない』ということは、『断念する』『絶対やらない』とも考えていない?

 安倍首相「今までまったく考えてなかったのですから、今まで考えていなくて、今も考えていないということです」

 消費税率の引き上げをめぐり、見送りの条件としてきた「大震災の発生」に熊本地震が該当するかについては、「震災と消費税を結びつけて考えるいとまはない」と明言を避けた。一方で、観光や農林水産業など、経済への打撃は大きいとの認識を示し、引き上げ見送りに含みをもたせた。

 来月の伊勢志摩サミットに合わせたアメリカのオバマ大統領の被爆地・広島訪問については、アメリカ政府から「何の連絡もない」とした上で、次のように期待感を示した。

 安倍首相「被爆地を訪れ、原爆による被害の実相に触れることで、なぜ日本が核のない世界をつくっていく、核兵器の廃絶を訴え続けてきたかを理解していただけるのではないかと思います」

 厳しい経済状況の中、野党側から「アベノミクスは失敗だった」との批判が出ていることについては、「今ここでやめてしまったら元も子もない」と述べ、政策の方向性は間違っていないと強調した。