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新派俳優・月乃助「誇りをもって精進」

2016年1月2日 15:23
新派俳優・月乃助「誇りをもって精進」

 女優の水谷八重子(76)、波乃久里子(70)、大和悠河(38)、元歌舞伎俳優の市川月乃助(46)らが2日、東京・三越劇場で初春新派公演「糸桜/新年踊り初め」(〜25日まで)の初日公演の本番を前に鏡開きを行った。

 本番と同じ衣装を身にまとい登場した月乃助は、「本日より、何年もお世話になりました歌舞伎界から劇団新派へ入団させていただくことになりました。新派の名を汚すことなく、誇りをもって精進して参る覚悟でございます。変わらぬご支援よろしくお願いいたします」と、神妙な表情であいさつ。
 1994年から歌舞伎界に身を置き、市川猿翁(76)を師と仰いできた。元日に新年のあいさつに出向いたそうで、「『中途半端じゃなくて、やるなら徹底的にやりなさい』って背中を押していただけました」と話した。

 新天地の初日の気持ちは「スタートを切らせていただいて、雲が晴れたというか不思議」と清々しさでいっぱい。新派入りを勧めていた水谷と波乃は、隣で頼もしい新人を見守った。
 波乃は「勇気がある決断としか思えません」と月乃助をたたえ、水谷も「今まで(歌舞伎で)身につけてきたものは無駄じゃない。財産として新派に持ってきて下さった。財産を捨てずに、私たちにも分けてね」と月乃助の入団をうれしそうに迎え入れた。