×

「黒い雨」被爆認定を 区域外の64人提訴

2015年11月4日 16:34
「黒い雨」被爆認定を 区域外の64人提訴

 70年前、原爆投下直後に降った「黒い雨」で健康を害しながら、国が定める援護対象地域の外にいたため被爆者健康手帳の交付などを受けられないのは違法だとして、64人が広島市と広島県を相手取り訴えを起こした。

 広島地裁に提訴した原告64人の年齢は、70歳から90歳。訴えによると、原爆投下直後、広島市やその周辺地域に降った黒い雨に遭い、がんなどを発病した。しかし、国が定める援護対象地域の外という理由で被爆者健康手帳が交付されないなど、援護が受けられないのは違法だとしている。

 裁判は、被爆者健康手帳などの申請を却下した広島市と県を相手に争われる。原告は、勝訴を勝ち取って国に援護地域の拡大を迫りたいとしている。