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鬼怒川の決壊「パイピング現象」が起きたか

2015年10月5日 22:10
鬼怒川の決壊「パイピング現象」が起きたか

 先月10日、記録的な大雨で堤防が決壊した鬼怒川では増水で水の圧力が上昇し、堤防の内部などに通り道ができて水が川の外側に流れ出す「パイピング現象」が起きた可能性があることがわかった。

 先月の関東・東北豪雨では、茨城県常総市の鬼怒川の堤防が決壊した。決壊の原因を検証してきた国土交通省の調査委員会によると、鬼怒川では雨で川の水が増して水の圧力が上昇し、堤防の内部などに通り道ができ、水が川の外側に流れ出す「パイピング現象」が起きた可能性があるという。その上で、川が増水して水が堤防を越える「越水」が起き、堤防の決壊につながった可能性があると結論づけている。

 「パイピング現象」を巡っては、2012年7月の九州北部豪雨で福岡県の矢部川が決壊した原因の一つとみられていて、国土交通省は国が管理する河川の堤防を緊急点検するなどして対策を進めていた。