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AIIB「賛成せざるを得ない」福田元首相

2015年4月6日 16:23
AIIB「賛成せざるを得ない」福田元首相

 福田元首相は6日、都内で講演し、中国が主導して設立する国際金融機関「AIIB(=アジアインフラ投資銀行)」について「基本的には賛成せざるを得ない」と述べ、日本政府に積極的な対応を求めた。

 AIIBをめぐっては、これまでにイギリスやドイツなどの先進国を含む50を超える国と地域が参加を表明している。しかし、日本政府は融資の審査の透明性が確保されていないなどとして、慎重な立場を崩しておらず、先月末の時点で創設メンバーへの参加は見送った。これに対し、福田元首相は6日、「先進国としてこれを拒否する理由はない。基本的には賛成せざるを得ない」と述べた。

 福田氏はまた、「本格参加の期限は6月なので余裕がある。しっかり内容の詰めをする必要があり、事務ベースでなく上のレベルで話をしてほしい」として日本政府に積極的な対応を求めた。

 さらに、先月下旬に中国で行われた経済フォーラムの場で、習近平国家主席が福田氏に対し、AIIBのインフラ融資の審査は日本が主導して設立した東アジアのシンクタンクを活用すればいいと提案したことを紹介した。その上で、「独断専行はしないというメッセージだと思った」と評価した。