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天皇・皇后両陛下「対馬丸」の記念館を訪問

2014年6月28日 0:41
天皇・皇后両陛下「対馬丸」の記念館を訪問

 天皇・皇后両陛下は27日、70年前に沈没した学童疎開船「対馬丸」の記念館を訪問された。

 両陛下は対馬丸記念館で、亡くなった子供たちのランドセルなど遺品の展示や子供たちの遺影を丁寧にご覧になった。天皇陛下は、対馬丸に当時2隻の護衛艦がついていたとの説明を受けると、「この護衛船は救助はできなかったのですか?」と質問し、また、皇后さまは「対馬丸は疎開児童の船だということはアメリカは知っていたんでしょうか?」質問するなど熱心に説明を聞き、「本当に痛ましい」という感想を述べられていた。

 その後、両陛下は15人の遺族や生存者らと懇談し、それぞれの遺族や生存者に当時の年齢や家族を失ったり生き延びたりした状況を聞かれた。

 懇談は当初15分ほどの予定が30分に延び、天皇陛下は遺族に対し「残念なことで心を痛めております」などと話された。また、生存者がいかだで何日も漂流し苦しかった体験や親しい人たちが死んでいったことなどを伝えると、皇后さまが「生き延びてくださった方が、こうして皆さんの中に生きている方のことを伝えてくださって私どもも知ることができました。本当にお話ししてくださってありがとう」と生存者の苦労をねぎらわれる場面もあった。