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JTB中部社員、泣きながら「申し訳ない」

2014年4月30日 0:38
JTB中部社員、泣きながら「申し訳ない」

 遠足のバスを手配し忘れた大手旅行会社JTBの30代の男性社員がミスを隠すため、自殺をほのめかす内容の手紙を学校に送り、遠足を中止させようとしていたことが分かった。JTB中部は29日午後、会見を開き謝罪した。

 JTB中部・松本博社長「関係者のみなさまに大変なご迷惑をおかけしましたことを深くおわび申し上げます」

 24日、全校での遠足を翌日に控えた岐阜県立東濃高校に生徒が差出人となった手紙が届いた。封筒の表には「先生」、裏側には「生徒」と新聞の切り抜きが貼られていたという。早野稔教頭は「(手紙の)内容が『明日の遠足を中止してほしい』と。自殺という言葉はありませんでしたが、それをにおわすような言葉がありました」と話す。学校は全校生徒の安否を確認し、該当する生徒がいなかったため遠足の実施を決めた。

 25日朝、300人を超える生徒が集合したが、予約した大型バス11台は出発時間になっても来なかった。JTB中部によると、JTB中部の男性社員はバスの手配を任されていたが、遠足前日の24日午後、手配できていないことに気づいた。社員はそのミスを隠すため生徒を装った手紙を書き、打ち合わせで学校を訪れた際、「ポスト付近で拾った」と偽って届けたという。

 JTBは25日に学校側に謝罪。また28日に行われた全校集会では、生徒に謝罪したという。社員は事の重大さに気づき泣きながら申し訳ないと話していたという。JTB中部は、この社員を厳重に処分する方針。

 また高校は、延期となった遠足をできれば来週に実施したいとしている。