×

中国の裁判所、商船三井の船一隻差し押さえ

2014年4月21日 2:04

 中国の裁判所が、日本の海運大手・商船三井の船一隻を差し押さえたと発表した。

 新華社通信によると、商船三井の前身の企業は1936年、中国企業から2隻の船を1年間使用する契約を結んだが、契約終了後も、船を返還しなかったとされている。2007年、商船三井は、この中国企業の経営者の親族が上海の裁判所で起こした訴訟に敗訴。損害賠償など約29億円の支払いを命じられたが、応じていなかった。

 今回差し押さえられた船は、現在、中国浙江省に停泊している。差し押さえについて商船三井は、「事実関係を確認中」としている。中国では現在、戦時中の強制連行をめぐり、日本企業を相手どった訴訟が相次いでおり、今後も日本企業が敗訴した場合、資産を差し押さえられる可能性があるとみられる。