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村尾キャスター、ダボスの安倍首相を直撃

2014年1月23日 4:25

 世界の政治・経済のリーダーが集まる「ダボス会議」に出席するためスイスを訪れている安倍首相に、日本の首相として初めて行う基調講演や、成長戦略、東京都知事選挙などについて、「NEWS ZERO]の村尾キャスターが鋭く迫った。

 村尾「ダボス会議では日本の総理として初めて基調講演されるということなんですが、具体的に何をアピールするんでしょうか?」

 安倍首相「まず日本は変わったと。そして変わり続けているんだという事をしっかりとアピールしたいと思いますし、日本は可能性に満ちあふれているんだということも世界に発信をしていきたいと思います。具体的に我々が進めている改革、三本の矢の特に成長戦略についてですね、あした(基調講演で)新しい私たちが、今、進めていこうとするビジョンについて説明していきたいと思います」

 村尾「今、総理がおっしゃった第三の矢の成長戦略なんですけれども、たとえば今議論されている法人実効税率の引き下げについて、総理、覚悟はあるんですか。引き下げますか?」

 安倍首相「確かにですね、一本目の矢を中心に二本目の矢も含めて気分は大きく変わったと思いますね。世界から今注目されているのは、今おっしゃった法人の実効税率ですね。グローバルな経済の中において、競争力がある状況をつくらなければいけないと、そういう観点で議論していきたいと、検討していきたいと思っています」

 村尾「世界も安倍総理は本当にやるのかと注目しています。しっかりとした言い切り方で、税率引き下げについて決意を述べてもらいたいと。明日(基調講演で)述べるんですか?」

 安倍首相「あしたには、この実効税率についても話はしたいと」

 村尾「中小企業で働く皆さん、あるいは非正規雇用の方々にも賃上げの恩恵が及ぶべきだと思うが、このあたりはどう考える?」

 安倍首相「まさにそこがポイントなんですね。デフレから脱却できるかもしれないという雰囲気がだんだん満ちてきたと思います。それを所得に変えていくことができるかどうかが、大きなポイントであってですね、収入を増やしていくということと同時に、それを全国津々浦々に景気回復の実感を届けていくと、そのための三本の矢だということなんです」

 村尾「私はそろそろ、自ら先方のドアをノックするぐらいの積極的平和主義が必要だと思うが、どうお考えでしょうか?」

 安倍首相「ノックという意味おいては、ノックし続けているんですね。私が例えば今、村尾さんとの話の中で、対話のドアは開かれていますよと、ぜひ首脳会談を行いたいと、問題があるからこそ首脳会談を行うべきだというのは、まさにこれは韓国の皆さんも、中国の皆さんも聞いておられると思うんですね。胸襟を開いてまずは話し合うということが大切だろうと思いますね」

 村尾「ダボス会議には韓国の朴槿恵大統領も来られるということなんですが、もしお会いになる機会があれば声をかけられますか?」

 安倍首相「もしお目にかかれるチャンスがあればですね、当然、声をかけたいと思ってますね」

 村尾「細川さんを応援している小泉さんについては、今、どういう思いでしょうか?」

 安倍首相「小泉さんはですね、私にとっては政治の師匠ですね。長い政治歴のある立場から様々な議論をされるというのは、都知事選の議論を活発にさせるという意味においては、私は大変有益ではないのかなと思いますし、原発についての議論、電力・エネルギーの最大の消費地である東京がしっかりと省エネに取り組んでいくという姿勢、それはそれで私は正しい方向だろうと思いますね」

 村尾「小泉さんとその点について話はされた?」

 安倍首相「その点についてはまだ話をする機会は今のところありませんけども」

 村尾「都知事選の選挙結果がどうなるにせよ、出た結果は国政に影響を与えると考えていますか?」

 安倍首相「当然ですね、地方選挙ではありますが、なんと言っても首都の選挙でありますから、その結果というのは真摯(しんし)に受け止めなければならないと思っています」