×

メニュー偽装 通常国会で景品表示法改正へ

2014年1月4日 13:37

 2013年にホテルや百貨店でメニュー表示の偽装が相次いで発覚したことを受けて、消費者庁は2014年の通常国会が始まるのを前に、監視体制の強化に向けて景品表示法の改正の作業を急いでいる。

 メニュー表示の偽装をめぐっては、「車海老(えび)」のメニューでブラックタイガーを使うなどしていたとして、2013年12月、ホテルなどを運営する阪急阪神ホテルズ、阪神ホテルシステムズ、近畿日本鉄道の3社が消費者庁から是正措置命令を受けた。同じような「表示の偽装」は全国の307事業者で確認されていて、消費者庁は監視体制を強化するため、景品表示法に基づく調査権限を都道府県などにも拡大する方針を決め、法改正に向けた作業を急いでいる。

 改正案をまとめるにあたって焦点となっているのが、違反した事業者に不当な利得を返還させる「課徴金制度」を盛り込むかどうかについてだ。森消費者相は、課徴金制度を導入したい考えを示しているが、事業者にペナルティーを科すことになる大幅な制度変更は社会的な影響が大きいため、第三者機関である「消費者委員会」で運用方法などの具体的な検討が続いている。

 消費者庁は、できるだけ早く監視体制を強化したい考えで、景品表示法の改正案を2014年の通常国会に提出することを目指している。