×

菅長官が沖縄訪問 地元紙から厳しい声も

2013年4月3日 18:26
菅長官が沖縄訪問 地元紙から厳しい声も

 菅官房長官は3日、就任後、初めて沖縄県を訪問し、沖縄・普天間基地(沖縄・宜野湾市)の移設問題などをめぐって仲井真県知事と会談した。

 菅長官は、普天間基地の沖縄・名護市辺野古への移設を目指す政府の立場を説明したが、会談では互いに従来の主張を述べ合う形となった。

 仲井真知事「辺野古(への移設)は時間がかかるから、他の県がいいですよと申し上げている」

 菅官房長官「普天間飛行場の固定化は絶対にあってはならないことで、日米両政府のこれまでの合意に基づいた中で進めていきたい」

 また、日米両政府が今週中の合意を目指す嘉手納基地より南の米軍施設などの返還計画について、仲井真知事は具体的な返還時期の明示を求めた。これに対し、菅長官は「沖縄県民の強い要望に応えることができるように、今、全力で交渉に当たっている」と応じた。

 菅長官はその後、地元の新聞社やテレビ局を相次いで訪問したが、その際には「沖縄県知事も含めて、県内首長等々、辺野古(移設に)反対している。地元の頭越し、地元の意向をほとんど聞いていただいていないと。上の方で勝手に声を無視する形で合意しているのではないか、というのが本音」と、厳しい意見を伝えられる場面もあった。

 「県民の声を聞きたい」と沖縄を訪問した菅長官だが、県民の声を基地問題解決にどうつなげていくのか、今後、調整力が試されることになる。