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自民党総裁選 派閥内調整は難航

2012年9月5日 21:14
自民党総裁選 派閥内調整は難航

 自民党総裁選挙の候補者として、これまでに6人の名前が挙がる中、派閥を超えた支持をいかに広げられるかが焦点の一つとなっている。

 再選を目指す谷垣禎一総裁は、先週から全国遊説をスタートさせ、5日は東京・武蔵野市で街頭演説に立った。谷垣氏は「もっと真面目な、もっと地道な、そういう政治をもう一回、皆さんと一緒につくりあげたい。そういう政治をつくるために私たちは全力を挙げて頑張ります」と訴えた。

 谷垣氏は、出身派閥の会長である古賀誠元幹事長の支持を得られなかったことを受け、「脱派閥」で支持を広げたい考えで、4日は「社会保障と税の一体改革」をめぐって共に尽力した伊吹文明氏に電話で協力を求めるなど、出馬に向けた努力を続けている。

 同じ古賀派の林芳正政調会長代理は5日昼、自身を支持する議員らとの会合を開いた。出席者の一人は推薦人20人の確保に自信を示している。

 一方、町村派でも2人が出馬への意欲を示しており、一本化の調整は難航している。参議院の町村派会長・谷川秀善氏によると、4日夜も派閥会長・町村信孝元官房長官と安倍晋三元首相が会談したが、話し合いは不調に終わったという。

 町村派の参議院議員らは5日朝、会合を行い、14日の告示まで町村氏と安倍氏の一本化調整に努力した上で、まとまらない場合は自主投票とすることを決めた。

 安倍氏の元には5日午後、評論家・三宅久之氏ら民間人の有志が訪れ、安倍氏の出馬を促した。

 石破茂前政調会長を支持するのも派閥横断の中堅・若手議員らで、支持議員らは10日に石破氏に出馬を要請する方針で、これを受けて正式に表明する見通し。

 一方、石原伸晃幹事長は、谷垣氏が出馬するかどうかの動向を見極めた上で、最終的に判断するとみられる。支持する議員らは7日にも出馬を要請することにしている。