×

国連安保理が緊急会合「発射は決議違反」

2012年4月14日 10:44

 アメリカ・ニューヨークの国連本部で13日、北朝鮮の事実上のミサイル発射を受けて安全保障理事会の緊急会合が開かれ、北朝鮮を非難するコメントが出された。国際社会としての意思を速やかに示した形。

 安保理議長国のアメリカのライス国連大使は13日、「発射は決議違反であり、遺憾である」とした上で、「今後、どのような具体的な措置を取るか、協議を行う」と、安保理としての公式コメントを発表した。

 日本としては制裁を含む決議を求めたい考えだが、今回、日本は安保理のメンバーではなく、アメリカなどを通じて意見を反映させるしか方法はない。また、中国は発射後も、具体的な制裁などには慎重な姿勢を崩していない。

 実はアメリカも、今回の北朝鮮問題よりも、安保理で同時に扱っているシリア問題への関心が高いのが実情だ。アメリカには、北朝鮮を刺激して核実験を強行させたくないとの思惑もある。アメリカと中国の駆け引きの中で、拘束力の弱い「声明」で決着しそうだとの見方も出ている。