×

愛知・東浦町長、意図的な人口水増しを否定

2012年3月2日 18:56
愛知・東浦町長、意図的な人口水増しを否定

 「市」への移行を目指していた愛知・東浦町が、10年の国勢調査で人口を水増しした可能性があるとされる問題で、東浦町・神谷明彦町長が2日午後、問題発覚後初めて会見を行った。神谷町長は「統計の信頼性を損ねたことに対して、深くおわびしたいと思います」と述べ、不適切な処理があったと謝罪したが、意図的な水増しは否定した。

 問題となったのは、東浦町が10年に行った国勢調査で、11年2月の速報値で人口を5万80人と発表、「東浦市」への市制施行を目指していた。しかし、総務省が調べたところ、同居している家族が別世帯で記入されるなどの事例が指摘され、11年10月の確定値では4万9800人と5万人を下回り、東浦町は市制への移行を見送った。

 2日の会見で、神谷町長は「居住確認を行わないまま、世帯を追加記入していた」と説明し、謝罪した。一方で、組織的な指示や意図的な水増しについては否定した。

 東浦町は、担当職員の減給処分などを行い、事務的なミスだったとする報告書を総務省に提出した。総務省が今後の対応を検討している。