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通常国会70日間延長、衆院本会議で議決

2011年6月22日 17:47
通常国会70日間延長、衆院本会議で議決

 22日夕方の衆議院本会議で、同日に会期末を迎えた通常国会を8月31日まで70日間延長することが、与党や共産党、社民党などの賛成多数で議決された。しかし、野党側が求めていた菅首相の退陣の時期は明確にならず、自民・公明両党は延長に反対した。

 岡田幹事長ら民主党執行部は、延長国会で赤字国債を発行する特例公債法案、東日本大震災復旧のための11年度第2次補正予算案、菅首相がこだわる再生可能エネルギー促進法案を成立させたい考え。その上で、菅首相が退陣し、復興のための11年度第3次補正予算案は、新首相で対応というシナリオを描いているが、菅首相が自らの辞任の時期を明確にしたわけではなく、曖昧な部分が残った。

 野党側はさらに、21日に一旦は会期延長50日で合意しておきながら、菅首相を説得できずに反古(ほご)にしたことに強く反発しており、法案の行方も不透明なままとなっている。

 国会をいくら延長しても、野党側の協力がなければ法案は通らない。そのため、民主党執行部は野党側と協議を続けてきたが、結局、菅首相との板挟みで合意できず、70日の延長だけ決まった。会期延長をめぐるこの数日間の迷走は、与野党内だけでなく、民主党内にも混乱と不信を生んだだけで、23日からの延長国会に突入する。