×

菅首相「一定のメドがつくまで」続投を強調

2011年6月10日 16:54
菅首相「一定のメドがつくまで」続投を強調

 菅首相に対する早期退陣への圧力が高まる中、菅首相は10日の参議院予算委員会でも東日本大震災と福島第一原子力発電所の事故の対応にメドがつくまで続投する意思を示しており、退陣時期は不透明なままとなっている。

 自民党・林芳正議員は「首相の言葉としては、退陣という言葉が一言もまだない」と追及した。

 これに対し、菅首相は「責任を一定のメドがつくまで果たさせていただきたいというのが、まさに私の言ったことそのもの。自分が発した言葉には、きちんと責任をもって責任を果たしたい」と述べ、内閣不信任決議案の採決直前の代議士会での発言は、退陣表明というより、一定のメドがつくまで責任を果たしたいとの趣旨だと強調した。

 しかし、民主党内でも早期退陣への圧力は高まっていて、特例公債法案などと引き換えに菅首相が退陣を決断するかどうかが焦点となっている。

 こうした中、「ポスト菅」として党内で名前が浮上している野田財務相や、名前が取り沙汰されている鹿野農水相は10日、そろって慎重な言い回しに終始した。野田財務相は「職責を全力で果たすこと以外、何も考えていません」、鹿野農水相は「背負っている責務を日々、懸命になって果たしていきたい」と述べた。

 この他、小沢鋭仁前環境相が9日夜、代表選への出馬に意欲をにじませた他、樽床元国対委員長も出馬を検討している。しかし、菅首相の退陣時期が決まらない中、代表選への動きが本格化するには時間がかかりそうだ。