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水素爆発後初、原子炉建屋に作業員が入る

2011年5月5日 13:13
水素爆発後初、原子炉建屋に作業員が入る

 福島第一原子力発電所では5日、1号機で、原子炉建屋内の空気を浄化する装置を設置するため、作業員が建屋内に入った。建屋内に人が入るのは3月に爆発があって以来初めてで、高い放射線量の中での作業となる。

 設置の準備が行われているのは、原子炉建屋内の放射性物質に汚染された空気を吸い出し、フィルターに吸着させて浄化する装置で、建屋内の放射線量を下げる狙いがある。装置そのものは設置が終わっていて、5日は、装置と建屋内をつなぐ直径約30センチの配管を置く作業が行われている。このため、作業員が3人1組の4チームで放射線量の高い建屋内に入るが、人が原子炉建屋内に入るのは3月に爆発があって以来初めて。

 設置が終わり次第、5日午後に浄化装置を動かす予定で、建屋内の放射線量が順調に下がっていけば、「東京電力」は16日から建屋内で人による作業を本格化させて、原子炉内の水を循環させて冷やす設備をつくる方針。東京電力は、冷却設備が完成して動き出せば、早ければ数時間で原子炉内の温度は一旦100℃以下にまで下げられるとみている。