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宮古市の津波、国内最大の高さ38.9m

2011年4月15日 18:16
宮古市の津波、国内最大の高さ38.9m

 東日本大震災で津波の被害を受けた岩手・宮古市で、陸上を駆け上がった津波の高さが、明治三陸津波の時の記録を超えて、国内最大だったことがわかった。

 東京海洋大学などのグループが宮古市姉吉地区で行った現地調査によると、海岸から400~500メートル離れた斜面で木が倒れていることが確認され、海面からの高さを測ったところ、38.9メートルに達していた。

 これまで、国内では1896年の明治三陸地震の津波の時に岩手・大船渡市綾里で記録した38.2メートルが、陸上を駆け上がった津波の最大の記録とされていたが、これを超える国内最大の津波だったことがわかった。姉吉地区では、過去の津波被害の経験から住居は高台にあったため、人的被害はなかったという。

 東京海洋大学・岡安章夫教授は「過去の経験によって被害が少なく済んでおり、将来の復興計画に生かしてほしい」と話している。