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原発周辺住民に安定ヨウ素剤の投与を指示

2011年3月21日 0:49
原発周辺住民に安定ヨウ素剤の投与を指示

 福島第一原子力発電所の周辺住民に対し、被ばくを抑える薬品「安定ヨウ素剤」の投与を国が指示していたことがわかった。国内では初めての事例だという。

 安定ヨウ素剤は、放射性物質によって甲状腺が被ばくすることを防ぐことが目的の薬品。経産省の原子力安全・保安院は16日、福島県などに対して安定ヨウ素剤の投与を文書で指示した。文書には、福島第一原発から20キロ以内の地域に住む40歳未満の男女に対し、避難する際に安定ヨウ素剤を投与するよう記されている。

 安定ヨウ素剤は、複数服用すると人によってはアレルギーが出るなどの副作用がある薬品だが、14日に福島第一原発3号機が水素爆発したことなどを受け、保安院が投与の指示を検討していた。

 保安院は「実際に何人が服用したかはわからない」としている。