第１７７通常国会が２４日に召集され、菅首相は２４日午前に行われた民主党の両院議員総会で、「野党も対案を出して議論する建設的な国会にしたい」と述べた。

　菅首相「野党も、私たちが野党であった時のように、対案を出して私たちと議論を戦わせ、その中で取り入れるべきものがあれば、大いに取り入れていく。まさに建設的な国会にしていかなければならない」

　通常国会では、１１年度予算案とその関連法案の行方が焦点となる。菅首相は野党側の責任を強調して、協力姿勢を引き出したい考え。これは、ねじれ国会のもと、野党側の協力がなければ予算案の執行に必要な関連法案を成立させることができないためだが、自民党・谷垣総裁は２４日朝、党本部で「私どもは国民のために戦い抜くという気迫を持って、解散に向けて追い込んでいかなければならないだろう」と述べ、対決姿勢を鮮明にしている。

　野党側は、予算案と民主党のマニフェストの整合性や小沢元代表の国会招致問題などをめぐり、菅政権を厳しく追及する構え。しかし、対決ばかりで予算執行が遅れれば逆に野党側に批判が集まる可能性もある。

　菅首相は２４日午後の施政方針演説で、あらためて「熟議の国会」を呼びかけるが、与野党を超えた政治の責任が問われる国会となりそうだ。