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海上保安官が上司に映像流出報告~鈴木長官

2010年11月10日 17:42
海上保安官が上司に映像流出報告~鈴木長官

 沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件の映像流出問題をめぐり、海上保安庁・鈴木久泰長官は10日午後、衆議院予算委員会の冒頭で、海上保安官が「映像を流出させた」と話していることを報告した。

 鈴木長官「ビデオ映像流出事件の関係で、緊急に報告します。海上保安庁の第5管区海上保安本部神戸海上保安部所属の巡視艇乗組員が上司に対し、自分が映像記録を流出させた旨、報告をしたということを聞きました。現在、神戸第2中央合同庁舎内において、事情聴取を受けていると。詳細については、現在、捜査当局が捜査中の事案なので説明は控えたい」

 鈴木長官によると、この海上保安官は10日午前9時ごろ、船内で上司に「映像を流出させた」と話したという。また、鈴木長官は「午前9時半にこの事実について報告を受けた」と話した。

 この後、質問に立った自民党・菅原一秀議員は、菅首相が報道された部分しか流出した映像を見ていないことについて、「これだけ大問題になっているのに、いまだに見ていないのは国の最高責任者として失格だ」と批判した。これに対し菅首相は、国会に提出された一部の映像については見たことを強調した上で、「(すべての映像を)見ていないことと中身を承知していないこととは全く違う」と応じた。

 自民党・小泉進次郎議員は、馬淵澄夫国交相に対して「職員がビデオを流出した事実が明らかになった。責任者としてどう考えるのか」と責任問題を追及した。これに対し、馬淵国交相は「捜査を徹底し、原因の徹底解明が果たすべき責任だ」と述べるにとどまった。