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日本の患者“治療方法”うまく伝わらず?

2018年11月27日 15:35
日本の患者“治療方法”うまく伝わらず?

世の中で議論を呼んでいる話題について、意見を聞く「opinions」。今回の話題は「治療方法、患者にうまく伝わらず?」。メディカルイラストレーターのtokcoさんに聞いた。

あるインターネット調査会社が「医師と患者のコミュニケーション」について調査を行った。「治療方法の情報提供」について、医師と患者双方に聞いたところ、「十分に提供している」と答えた医師は52%だったが、「十分に提供されている」と答えた患者は34.7%で、認識に差があった。


――この結果をどのように捉えていますか。

『日本人の医療リテラシーは低い』と書きました。最近、国際的にもリテラシーの調査というものがあるんですが、海外では病院内に患者さん向けのビジュアルコンテンツをつくる部門があったり、ドクターが説明するための資料が充実していたり、あるいはメディカルイラストレーターが雇用されていたりもします。

そうして、患者さん自身が正しい知識を身につけて医者と話をする、医者も患者さんに向けて丁寧に説明をする、といった流れがあります。一方で、日本ではまだビジュアルコンテンツなどが充実していないので、医者も十分に説明できているだろうかと課題もあると聞きます。


――うまく説明したくても専門用語しかないし、どのように説明すればいいかわからない、受け取る側も難しいわけですね。

そうですね、患者さんもインターネットで情報をたくさん調べてくるんですが、医療のコミュニケーションの場では、どうしてもズレが生じやすくなります。


――海外ではどうなんでしょう。

海外では、やはり充実した資料を病院側が持っていたり、国が医療情報を正しく調べられるようなウェブサイトを作っていたりするので、お互いがきちんと理解しやすくなっています。


――インターネットが発達しているので、私たちも検索すると出てきますけど、これが信用できる情報なのかわからないこともありますよね。どの時代あたりから、日本は取り残されてしまったんでしょうか。

どうでしょう。インターネットが当たり前になってきた時代から、そういう遅れというのは出てきているかもしれません。


――ということは患者に合わせた、このメディカルイラストレーターというのが非常に大事になると。

そうですね、やはりイラストというのはすごくアナログに感じますが、一番優しいツールだと思っています。難しいことを理解して、正しい知識を学ぶ機会がイラストを通じて増えていけばいいなと思います。


■tokcoさん(37)プロフィル
メディカルイラストレーター。幼い頃から絵を描くことが好きだったものの、カーデザイナーの父からアートの世界の厳しさを知らされ、アートの道は一旦保留。動物好きを生かして獣医師資格を取得し、生き物の体の仕組みを学ぶ。卒業後、獣医師として医療関係の企業に就職。そこで医療におけるイラストの重要性を目の当たりにし、メディカルイラストレーターとして活動を始めた。


【the SOCIAL opinionsより】