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「ブリ」チョコで鮮度長持ち?驚き養殖技術

2018年10月23日 20:12
「ブリ」チョコで鮮度長持ち?驚き養殖技術

この季節、脂がのっておいしくなる「ブリ」。そのブリの意外な養殖技術が発表された。それは餌としてチョコレートを食べさせるというもの。なぜチョコレートなのか?「チョコブリ」の秘密とは―。

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秋が深まる頃から真冬にかけて旬を迎える魚「ブリ」。その流通を拡大しようと愛媛県が開発したのが、チョコレートを食べさせた「チョコブリ」。宇和島市内のいけすにはチョコレート入りのエサに飛びつくチョコブリの姿が。

実際にこのチョコレートは、人間が食べることもできるという。愛媛県が着目したのは、チョコレートに含まれる抗酸化作用のあるカカオポリフェノール。

愛媛県・中村時広知事「カカオポリフェノールというのが、身肉の変色と劣化そのものを抑制する」「5日たっても色が変わらないですから」

県によると通常の養殖ブリは活け締めした後、2日間で変色する。一方、「チョコブリ」は、カカオポリフェノールの抗酸化作用によって鮮度が長持ち。通常の2.5倍の5日間まで鮮やかな色合いを保つという。

愛媛県ではこれまで、同じように抗酸化作用を持つみかんの皮をエサに混ぜた「みかんブリ」を開発している。

愛媛県・中村時広知事「みかんフィッシュ化技術。これはみかんの香りがすると」「(チョコブリは)チョコレートの風味がするわけではありません」

早ければ今年12月にも市場に出る可能性がある「チョコブリ」。今後、県は鮮度が長持ちする特性をいかし、海外などへの販路拡大につなげたいとしている。県は特許を出願中。