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サウジ人記者、死亡直前に皇太子と電話か

2018年10月22日 0:53

トルコで起きたサウジアラビア人記者死亡事件で、地元メディアは21日、記者が死亡する直前にムハンマド皇太子と電話で会話し、サウジへの帰国指示を拒否していたと伝えた。

サウジ政府は20日、サウジ人記者カショギ氏が総領事館内で「ケンカの末、死亡した」と発表した。こうした中、トルコのメディアは21日、カショギ氏が総領事館に入った後、ムハンマド皇太子と電話をさせられたと報じた。

当時、アメリカに事実上亡命していたカショギ氏は、サウジに帰国するよう指示されたが、拒否したという。そして電話を切った直後に殺害されたと伝えている。

一方、サウジ国営通信によると、サマーニ法相は20日、「この事件はサウジアラビアの裁判所が扱う」と述べた。現場が主権のおよぶ在外公館であり「国内の事件」だと主張している。

サウジとしては、ムハンマド皇太子への影響を避け、事件の早期幕引きをはかる狙いがあるものとみられるが、真相究明を求める国際社会からの批判の声は収まりそうにない。

こうした中、トルコのエルドアン大統領は、事件について23日に発表を行うと述べた。事件をめぐる捜査についてトルコ政府はこれまで公式には発表しておらず、どのような内容になるのか注目される。