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精力的 メラニア夫人の「夫人外交」に注目

2017年11月6日 18:26

 「ファーストレディー」と称されるアメリカ大統領夫人。大統領を支え、その言動も注目される存在だ。今回のトランプ大統領の来日にはメラニア夫人が同行している。これまではその行動が物議をかもすこともあったが、日本では精力的に「夫人外交」を展開している。

 6日朝、アメリカ大使館で会見を開いたトランプ大統領――

 トランプ大統領「ファーストレディーが私と共にいてくれることに感謝したい。メラニア立って」

 メラニア夫人に感謝の言葉を述べた。5日、トランプ大統領と共にファーストレディーとして初めて来日したメラニア夫人。6日はシックな色合いのワンピース姿で迎賓館での歓迎式典に出席した。

■子供たちとハイタッチ

 その後、安倍昭恵夫人とメラニア夫人が中央区の小学校に視察に訪れた。

 先生「じゃあみなさん、お2人にご挨拶をします。さんはい」

 児童「ウェルカムトゥ京橋築地小学校」

 子供たち丁寧に握手を交わしたメラニア夫人は「おはようございます。本当にありがとう」と児童に挨拶。さらには子供たちとハイタッチに応じる場面も。昭恵夫人に何か話しかけると昭恵夫人は「みんなで写真をとりましょう」と応じ、子供たちと笑顔で記念写真をとった。

■習字にも挑戦

 教室では習字の授業を視察。

 メラニア夫人「こんにちは。どうやって書くのか見せてくれる?」「とてもすてきね」

 習字に挑戦するか問われると、夫人は「ぜひ、やってみたいわ」と応じた。書くのは、「平和」の「平」。すると――

 児童「筆を縦にもって」

 メラニア夫人「こういう感じ?」

 児童に教えてもらいながら、見事に「平」の字を書き上げたメラニア夫人。小学校の子供たちに見送られ、昭恵夫人との昼食会に向かった。

■歴代夫人のライフワークは

 大統領と並んで世界から注目されるファーストレディー。歴代のアメリカ大統領夫人は夫を支える一方、自らのライフワークにも取り組み「夫人外交」を展開してきた。

 発展途上国の「女性の教育」普及に力を注いだ前任のミシェル・オバマ夫人は2015年に単独で来日。

 ミシェル・オバマ夫人「世界中には賢く、能力があり、成功を望んでいるのに、学校へ一生通えない少女たちが大勢いるのです」

 また、ブッシュ元大統領のローラ夫人も、女性の権利向上のために、その知名度を生かした独自の活動を行った。

 一方のメラニア夫人は11歳の息子・バロンくんの教育を優先し、6月までトランプ大統領と離れ、ニューヨークで生活。トランプ大統領の外遊などにはしっかり同行した。

 元モデルとあってそのファッションが常に話題になるが、「ファーストドーター」と称され、大統領補佐官もつとめる娘・イバンカ氏の陰に隠れがちだ。

■大統領と「手つなぎ拒否」?

 さらに、外遊中の行動が議論を呼んだことも。今年5月のトランプ大統領の初外遊。イスラエルに到着した際の映像を見ると、手をつなごうとしたトランプ大統領の手をメラニア夫人が払いのけるようなしぐさが。「手つなぎを拒否した」とメディアで話題になった。

■メラニア夫人の服装に批判も

 また、この夏ハリケーンの被災地へ視察に向かう際、ピンヒールを履いていた姿に批判が集中。

 ニューヨークタイムズ紙「大統領夫人は公の場では装いに気を配る必要がある」

 現地に到着した際には、着替えていたものの、結果的に夫の足を引っ張ってしまった。

■演説にケチが…

 そのメラニア夫人が関心を持っているのは「子供の支援」。9月には国連総会の昼食会で演説。子供を取り巻く社会の現状について語った。

 メラニア夫人「SNSやネットを通じて子供が受け取るメッセージやコンテンツの悪影響にも注意を払わなくてはなりません」

 ところがアメリカメディアなどは、夫・トランプ大統領こそ、ツイッターで他者への批判を繰り返していると指摘。またもやその発言にケチがついてしまった形だ。

■ローラ・ブッシュ元大統領夫人が気遣いも

 それでも、ファーストレディーの先達(せんだつ)、ローラ・ブッシュ元大統領夫人は今月、メラニア夫人をこう気遣った。

 ローラ・ブッシュ夫人「誰もがホワイトハウスの住人に対し、言いたいことを言うものです」「彼女は立派なアメリカの代表ですよ」

 6日の小学校視察でも、子供たちに温かいまなざしを向けていたメラニア夫人。一方の日米両首脳は6日、迎賓館で会談。北朝鮮に対し、圧力を最大限まで高めることで一致した。