×

NHK受信料めぐる裁判 最高裁で弁論

2017年10月25日 17:53
NHK受信料めぐる裁判 最高裁で弁論

 家にテレビがあるとNHKと受信契約を結ばなければならないのか?25日、最高裁で注目の裁判が開かれた。

 この裁判はNHKが、受信料を支払わない男性を訴えていたもので、男性は自宅にテレビはあるものの、「放送内容が偏っている」としてNHKとの契約を拒否している。

 1審・2審は、放送法が「テレビを設置したらNHKと受信契約を結ばなければならない」と定めていることから、男性に契約締結とテレビを設置した時にさかのぼって受信料約20万円を支払うよう命じていた。

 25日、この裁判について最高裁の裁判官15人全員が参加する大法廷で弁論が開かれ、男性側は「受信契約の締結を強制できるとしたら、契約の自由に対する重大な侵害だ」として憲法に違反すると主張した。

 一方、NHK側は「受信料制度には十分な必要性と合理性があり、憲法に違反するものではない」とした上で、「NHKから申し込みをすれば、契約が成立し、裁判を起こさなくとも受信料の支払いを請求できると解釈すべきだ」と主張した。

 NHKによると受信料を支払っていない世帯は契約対象世帯の約2割に上り、これまでに同様の訴訟を約300件起こしているという。

 裁判は25日で結審し、NHKの受信料制度や徴収のあり方に大きな影響を与える注目の判決は年内にも言い渡される見通し。