植松被告からの手紙 その内容は

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富山2020.03.16 18:38

 東京からもお伝えしましたが、神奈川県相模原市の障害者施設で2016年、入所者ら45人を殺傷した罪に問われた元職員の植松聖被告の裁判で、求刑通り死刑の判決が言い渡されました。

 判決を前に、KNBには植松被告からの手紙が届いていました。そして去年、被告に接見した富山市の障害者の男性が16日の判決に対して思う事とは。

 八木勝自さん「植松被告を死刑にするだけで解決するような問題ではないと思う」

 去年9月、植松被告と接見した富山市の八木勝自さんです。みずからも脳性まひがある八木さんは、16日の死刑判決に複雑な気持ちを隠せませんでした。

 植松聖被告(30)は、障害者施設「津久井やまゆり園」で19人を殺害、26人にけがを負わせました。殺害されたのは全員が障害者でした。

 16日の判決では「19人もの人命が奪われ、ほかの事件と比較できないほど甚大」と指摘し、死刑を言い渡しました。

 八木さんを通してこの事件を取材し、植松被告に接見した私・武道は、初公判の後に植松被告に手紙を出し、その返事が判決直前の先週木曜日に届きました。

「先日は、遠方まで御足労頂き誠に有難うございました。懲罰で返信が遅れ、大変申し訳ございません」

 去年9月、植松被告と手紙を交わしていた八木さんが接見することになり、同行しました。

 八木さんは手足が不自由で、介助が必要です。若いころ、障害者施設での生活に息苦しさを感じたという八木さんは、植松被告も同じような環境で事件を起こしたのではないかと思い、会って確かめたいと考えました。

八木「人間が殺される権利はないんです」

 しかし、植松被告が返した言葉は身勝手な持論でした。

 植松被告「僕は人間だと思っていません。理性、良心があることが人間だと(自分は)考えているので、意思疎通ができない人を守る、という立ち位置は改善すべきです。」

 どんな障害があっても生きるに値する、と話した八木さんに対し、被告は淡々と反論するばかりでした。

 そして16日の判決を前に植松被告から届いた手紙は、八木さんへの返事と同じく自分の主張の繰り返しでした。文字に乱れはなく、心の動きはまったく推し量ることができません。

「安心して暮らせる社会とは、施設に閉じ込められる生活なのでしょうか。死ぬ心構えがあれば、一瞬に生きがいを見つけ、活気ある人生になると考えています」

 八木勝自さん「植松被告をそういう(人格に)作っていった社会や家族との関係を明らかにしなかった。とても残念。くやしい」

 植松被告はどんな判決でも控訴はしない、と述べてきましたが、今回の裁判で争われたのは責任能力の有無に終始したと言えます。亡くなった19人の命の重さを考え、事件が突き付けた問題の本質に向き合うことが大切だと思います。

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