三津五郎、最優秀男優賞に「うそでしょ」

2014年2月27日 20:52

坂東三津五郎が27日、都内で「第21回読売演劇大賞」の贈賞式。最優秀男優賞に輝いたが、昨年はすいぞう腫瘍の手術で5カ月しか舞台に立っておらず、「えっ、うそでしょ。だまされているのかな」

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 歌舞伎俳優の坂東三津五郎(58)、女優の中谷美紀(38)、満島ひかり(28)らが27日、都内で開催された「第21回読売演劇大賞」の贈賞式に出席した。

 三津五郎は、昨年9月に膵臓(すいぞう)腫瘍の手術を受け、療養しており、今月15日に東京・国立劇場で開催された日本舞踊協会主催の公演で舞踊を披露し、半年ぶりに舞台復帰したばかり。東京・歌舞伎座の「鳳凰祭四月大歌舞伎」で本格復帰することが決まっている。

 昨年8月の歌舞伎座「髪結新三」の髪結新三役や「棒しばり」の次郎冠者役で「最優秀男優賞」に輝いた三津五郎は、吉報を受けたときの心境を「本当にびっくりしました。『えっ、うそでしょ!?』と、だまされているのかなと思いました。昨年、私は初めて病気をしまして、9月以降の舞台はすべて休演しました。ですから、昨年は年間5カ月しか舞台に出ておりません。われわれ歌舞伎役者は年間9~10カ月舞台に立つのが常でございますので、私は昨年はほとんど何もしていない!そんな年にこんなものいただけるの?うそでしょう?というのが正直な気持ちでした」と振り返った。

 さらに同賞への並々ならぬ思い入れも吐露。「第1回のときに優秀男優賞をいただいたんですが、そのとき僅差で最優秀賞を逃しました。第2回に私の盟友だった先代の勘九郎(=故・中村勘三郎さん)が最優秀男優賞をあっさり持っていきまして。世の中ってこういうものだな。悔しいな。それ以来、20年…。去年の3倍も4倍も頑張った年もあったんですが、かすりもしませんでした」と笑いながら恨み節。
 最後に「人間悪いことばっかりじゃないな。いいこともあるんだなと思いました。これは、病気をしました私個人に対する温かい励ましと同時に、不幸なことが続いているわれわれ歌舞伎界に、演劇界から大きなエールをいただいたと思っています。ありがとうございました」と感謝の思いであいさつをまとめた。

 「ロスト・イン・ヨンカーズ」のベラ役で最優秀女優賞に輝いた中谷は、「人生2度目の舞台でまさかこのような賞を頂戴するとは思わず、驚いております」と声を震わせながら喜び、「まだまだ未熟です。演劇の何たるかも分かりません。いつの日か演劇界に恩返しできるように精進してまいります」と今後に意欲を示した。

 活躍した新人に贈られる「杉村春子賞」を受賞した満島は、「杉村春子先生の名前のついた賞をいただけて光栄です」と喜びを語った。

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