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【フランス】名画を引き立てるルーブル美術館の額縁

(2009/05/27 OA)


 

 パリの観光の楽しみの一つといえば、美術館巡り。今回は、絵画を引き立てる名脇役「額縁」にスポットをあてる。

 世界最大かつ最古の美術館の一つであるルーブル美術館には、約3万5000点の作品が展示されている。普段は名画に集中し、あまり注意して見ることのない額縁だが、あらためて眺めてみると、シンプルなものから、手の込んだ装飾が施されたものまで、色々なデザインがあるのに気づく。

 絵画を見る時、額縁も同じくらい古いものだろうと思い込みがちだが、ルーブル美術館で額縁を取り扱う責任者によれば、使用されている額縁は、最初の絵の所有者が使っていたものとは違うことのほうが多いという。

 17世紀にイタリア・ローマで活躍した画家、ニコラ・プッサンの自画像には、彼の作品が額縁とともに3枚描かれている。当時、プッサンは顧客や友人らに「シンプルな額縁が好きだ」と言っていたそうだが、現在、自画像は17世紀の彫刻が施された豪華な額縁に収められている。収集家たちは、画家の意向を裏切って額縁を選んできたのだ。

 ルーブル美術館も、数百年の歴史の中で何度か展示作品の額縁を換えてきた。絵画が描かれた当時の額縁を見つけるのは困難な上、作品に合うスタイルや品質の額縁を探すのも難しいが、担当者はそうした条件に極力近づけるよう努力している。

 同じ絵でも、額縁を換えるとガラリと印象が変わってしまうことがある。どの額縁との組み合わせがその名画を鑑賞するのに最もふさわしいのか-。美術館の試行錯誤は続く。