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前回のブログでも少し触れたが、
今回はイスラム教の断食月、ラマダンについてより詳しく紹介したい。
エジプト(もちろん他のイスラム世界も同様)は現在、ラマダン真っ最中である。
公的機関はもちろん、一般企業も労働時間を短縮するなどラマダン期間中は、
すべてが「ラマダン仕様」となる。
**ラマダン期間中町のあちこちに飾られる「ラマダン・ファヌース」と呼ばれるランタン。
もともとはイフタール後、町を子供たちが練り歩くときに使われたが、
最近ではデコレーションとして町のラマダン気分を盛り上げるのに一役買っている**

ちなみに、NNNカイロ支局の現地スタッフの勤務時間も短くなっている。
私はその限りにあらず・・・
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「断食月」というと期間中、一切の食事を断つかのような印象をもたれる方も多いと思う。
もちろん、そうではない。飲食が禁じられているのは、日の出から日没までの間で、
夕刻日が沈む合図と共に皆一斉に食事を始める。
イフタールと呼ばれるこの食事の時間帯、
カイロの町が静まり返るのは前回紹介したとおりである。
**とあるレストランにて。イフタール開始直前、ビュッフェに集まるカイロ市民**
ラマダン期間中は、食卓にはいつもより豪華な料理や特別なお菓子が並び、
断食明けの食事は苦行を終えた喜びを味わえるようになっている。
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ラマダンは本来、宗教的なもので、断食によって身体と心を清め、神の恵みに感謝し、
貧しい人々に施しを行う重要な宗教行事である。
事実、この期間、カイロの町には貧しい人々に食事を振舞うテントが数多く出現する。
しかし、やはりラマダンは宗教行事というより、一般の庶民にとってはお祭り期間に他ならない。
人々は日中ひたすら断食の苦しみに耐え、日が沈むや否や、ご馳走にありつき、
テレビの特別番組に興じながら、夜更かしして楽しむのである。
驚くべきことに、多くのエジプト人はラマダン期間中、痩せるどころか体重が増えるのだという。
「断食月太り」というイスラム教徒ではない我々にとって不可解な現象が
この期間の雰囲気を象徴している。
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先日、朝支局に行くと、スタッフの一人がひどい頭痛で辛いという。
朝起きてから頭痛に見舞われたらしく、断食が始まっていたため薬が飲めなかったのだ。
病人は断食しなくてもよい、という免除条項もあるのだが、
後日その分また穴埋めをしないといけないこともあってか、なかなか薬を飲もうとしない。
結局早退させ、彼はその後断食を一旦破って薬を飲んで事なきを得た。
このスタッフに限った話ではなく、ラマダン中体調を崩す人は多い。
町を歩くと、頭を抱えたり地面にへたれ込んだり、
明らかに断食が原因で体調が悪そうな人をあちこちで見かける。
やはり、断食は辛いのである。
では、人々はラマダンが嫌いなのかと思ってしまうのだが、答えは逆だ。
みんな大好きなのだ。
・・・なぜか。
勤務時間は短縮されるし、毎日家族集まってのご馳走だし、
様々なイベントが開催されるし、、、と、楽しいことであふれているからだ。
雰囲気としては、日本のお正月のようなもので、そのお祭りが一ヶ月続くと考えれば、
少しは理解して頂けると思う。
かくいう私もホテルのダイニングなどで行われるイフタールの雰囲気は結構気に入っている。
ともあれ、この毎年の「イベント」を通じ、
イスラム教徒は互いに連帯感を強め、
ウンマ(イスラム教で言う共同体)が形成されてきたのである。
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一般的にラマダン中、イスラム世界では、社会の動きはゆるやかとなる。
政治情勢も同様で、重要な決定などはラマダン明けに持ち越される傾向がある。
先月からアッバス議長率いる「ファタハ」と
内閣を率いるイスラム教原理主義組織「ハマス」との間で緊張が高まっているパレスチナ情勢も、
ラマダンが進むにつれて小康状態となっている。
一方で、期間中の善行は功徳が倍増すると考えられているため、
テロを「善行」と曲解する一部のイスラム教過激派組織がテロを活発化させるという側面もある。
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・・・・・つらつらと書いていたら、日没を知らせるモスクからのアザーンが聞こえてきた。
普段は車が絶えない支局前の通りも静まり返っている。
私もイフタールをとることにしよう・・・・
ラマダン、カリーム(ラマダンおめでとう)!