新婚さんいらっしゃい!

(2006/12/26)


 

先日、上海で開かれたあるイベントの話し。

会場に到着するとそこは中国にはおよそ不似合いなパステルカラーの照明。
ヨーロッパ風の建物には、88組の中国人カップル、およそ180人がテーブルを囲んでいた。
彼らは何と、全員が中国の「新婚さん」。
招待したのは日本の旅行会社で、なんでも日本への「ハネムーン誘致」がイベントの目的なんだそう。
新婚さんいらっしゃい.JPG

イベントでは旅行会社の担当者が、東京、京都、北海道、沖縄と次から次へと
熱のこもったピーアールを展開。
そんな担当者の目の前でアツアツの「新婚さん」たちは、
互いに腕を肩に回したり、じっと見つめ合ったり・・・とすでに「別世界」に旅行中といった様子。
旅行会社の担当者曰く・・。

「中国の海外旅行客は人口のまだ1%程だが、1%でも日本の人口の10%以上です!」。

13億人の人口を誇る中国は「最後の市場」という担当者は「新婚さん」に負けず劣らず鼻息が荒い。
特に目立ったのは、「白銀の世界」を売り物にする北海道チーム。
北海道のスキー場は競技人口の減少で、台湾、韓国、東南アジアの観光客で支えられている。
日本への入国者数も中国は、100万人に達した台湾と韓国を猛追し、
今年はアメリカを抜いて80万人に届く勢いだという。

「新婚さん」たちの反応は・・・というと、なかなかの好印象といった感触。
4泊5日で15万円を上回るツアー料金も、それほど負担感を見せている様子はない。
「新しい世代」の富裕層は、着実に増えていることを感じさせた・・。

上海ではいま職業、年収、出身地など条件を限定した「合コン」が花盛りだ。
女性たちは「持ち家、マイカー、・・・」とまさに要求のオンパレード。
好条件の男性をいち早くゲットするため、どの「合コン」も参加者は女性の方が多いのだそうだ。
「海外旅行も出来ない男なんて・・・」、女性たちの間からはそんな声も聞こえてきそうだった。


迷走する・・「台湾新幹線」

(2006/12/10)


 

「台湾新幹線はいつ開業するのだろうか・・・」。

この質問にハッキリと答えられる人はいないかも知れない。
外見は「700系のぞみ」にそっくりな車体、それもそのはずで台湾新幹線は、
日本の新幹線技術を、初めて海外に輸出した記念すべき存在だ。
日本と台湾の友好の象徴となるはずの「台湾新幹線」だが、
開業予定日からすでに1年2ヶ月が過ぎた今も、
まだ正式な開業日が決まらないという異常事態に陥っている。
その理由は、運転士の養成が遅れたり、試験走行中にトラブルが相次いだりと
様々な不幸が重なったことだが、関係者もさすがにイライラが募ってきたのか
現地では「新幹線」のイメージそのものが悪くなっている様子・・。
台湾新幹線2.JPG

ついこの前には、12月7日に予定されていた「開業式典」さえもドタキャンされてしまった。
外国から政治家や財界人にすでに招待状を出していたため、
市民の間からは「台湾の面目は丸つぶれだ・・・」という嘆き節も聞こえてきた。
開業許可の条件は「試験走行で一ヶ月間の無事故」で、
上手くいけば何とかクリスマス前に開業できる計算になる。
推計によると開業が一日遅れるごとに、毎日3億円もの損失を出しているという話しもあり
今や関係者も祈るような気持ちで事態を見守っているという。

「台湾新幹線」は最高速度300キロで走行し、二大都市の台北と高雄間を1時間半程度で結ぶ。
試験走行の列車に乗ってみたが、乗り心地は日本の新幹線そのものでなかなかの快適さ。
ビジネスマンの利便性はとても高いと思われ、新幹線を目玉にしたツアー旅行といった
観光業への収益も期待されている。日本人観光客も「重要なお客さん」だ。
いつ開業するとも知れない新幹線の車内では
運転士や車掌だけでなく、
車内販売のお嬢さんや、掃除のおばさんたちも一生懸命に訓練を重ねている。

無事に開通すれば、
彼女たちが覚えたての日本語で「こんにちは!」と明るく迎えてくれるに違いない。