「経済」「コロナ」は…衆院選で9党首訴え
衆議院選挙が19日公示されました。与野党の9党首は政権をかけ、全国各地で支持を訴えました。新型コロナウイルス対策や経済政策、社会のあり方などをめぐって、主張を展開。12日間の短期決戦が幕を開けました。
■自民・岸田氏「未来選択選挙」
新型コロナウイルスの影響がくすぶり続ける中、初めて迎えた衆議院選挙が19日、公示されました。
自民党の岸田総裁は午前10時ごろ、福島市でマイクを握りました。
「この選挙は『未来選択選挙』であるということを、申し上げています。これからの日本の経済においては、成長、経済を大きくしていく、これはもちろん大事なことですが、それとあわせて皆さんに、成長の果実を分配する。皆さんの給料を、所得を引き上げる経済対策をしっかり進めていきたい」
■公明・山口氏「政策実現の実行力」
公明党の山口代表は午前10時半すぎ、神奈川県川崎市で声をからしました。
「昨年、1人10万円の特別定額給付金を実行しました。その道を開いたのは、皆さんの声を聞くこの公明党のネットワークの力なのであります。これまでの政策実現の実行力をもとに、これを実現していく。この政権選択は公明党のいる自公連立政権しかありません」
■立憲・枝野氏「一億総中流社会を」
政権交代を目指し、多くの選挙区で候補者を一本化した野党の党首は、自公政権の批判を絡めて訴えました。
立憲民主党の枝野代表は午前9時すぎ、島根県松江市で演説しました。
「所得を再分配して一億総中流社会を取り戻す。アベノミクスと称するこの国の経済政策、この9年間でまちは元気になりましたか? 経済は良くなりましたか? あなたの暮らしは良くなりましたか? 皆さんの賃金は実質的にじわじわじわじわ下がってきたのが、この9年間の結論です」
■共産・志位氏「格差と貧困悪化」
共産党の志位委員長は午前10時ごろ、東京・新宿で語りかけました。
「格差と貧困をひどくし、国政私物化疑惑にまみれ、コロナ失政で多くの犠牲者を出した安倍・菅政権を引き継ぐ岸田政権に、この国の政治を任せるわけにはいかないじゃないですか」
■れいわ・山本氏「消費税廃止を」
れいわ新選組の山本代表は午前11時ごろ、東京・新宿で主張しました。
「消費税は廃止です。社会保障にもほとんど使われておらず、自分たちの利害関係者を得させるための税制。こんなものはやめるしかない」
「一番苦しんでいるのは誰? 中小企業です。まさにこの国の屋台骨。ここを支える、ここを元気にする。当たり前の経済政策がこれまで取られて来なかった。今こそやるべき消費税廃止」
■社民・福島氏「生存への政権交代」
社民党の福島党首は午前10時すぎ、広島市で与党を批判しました。
「生存のための政権交代を訴えていきます。社民党は、命と暮らしと人権を守ります。皆さん、暮らしはどうですか? 生活はどうでしょうか? 自民党のコロナ対策、あまりに後手後手、あまりにケチケチ、あまりに支離滅裂、あまりにトンチンカンではないでしょうか」
■維新・松井氏「分配へまず改革」
日本維新の会の松井代表は午前10時半ごろ、大阪市で改革の必要性を主張しました。
「分配しようと思えば、一番最初にまず改革をやる。分配するための原資、お金をどうするか。まず今までの税金の使い方でおかしいね、無駄なところ、ここをぐっとメスを入れていく。永田町、霞が関にね、とにかくこの大阪の改革を少しでも広げられるような力を与えていただきたい」
■国民・玉木氏「新しい国づくりを」
国民民主党の玉木代表は午前9時半すぎ、長崎市で支持を求めました。
「もう一度、まじめに働けば給料が上がる経済を取り戻そうではありませんか。われわれは原点に立ち返って、人を大切にする社会、人を育てる資本主義、この新しい国づくりのあり方を、堂々と国民の皆さんに提示していきたいと思います」
■NHK・立花氏、“公共料金”批判
NHK党の立花党首は午前10時ごろ、東京・渋谷でこぶしを振り上げました。
「衆議院選挙に勝ってNHKをぶっ壊す! なぜ公共料金であるNHKだけが、サービスの利用をしない、つまりNHKの番組を見ない人にまで負担させなければいけないのか。NHKがスクランブル放送するというその日まで、われわれは戦っていきたいと思っています」
31日まで12日間の短期決戦がスタートしました。
(10月19日『news zero』より)