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台風14号“3連休”の日本列島を横断へ

2021年9月17日 19:06
台風14号“3連休”の日本列島を横断へ

日本列島に接近している台風14号は17日夜、九州北部に上陸し、18日からの3連休に本州付近を横断する見込みで、非常に激しい雨と暴風に警戒が必要です。千葉県の農家では収穫間近の作物が傷まないよう対策を急いでいます。

   ◇

記者
「午後1時ごろの長崎・平戸市です。風が一段と強くなってきました」

台風が接近し、強風域に入っている長崎県。傘が壊れるほどの強風に、地面をたたきつける激しい雨。

17日夜に九州北部に上陸する見込みの台風14号。大雨による冠水被害なども出ています。

17日朝から激しい雨に見舞われた高知県。四万十市では道路がまるで“川”のようになっています。

午前6時過ぎまでの1時間に69.5ミリの非常に激しい雨が降りました。

隣接する黒潮町では、濁流と化した川が今にもあふれそうな状態になり、道路は広範囲で冠水。近くに田んぼがある小学校は、道路との境目が分からない状態になっていました。

また、川からあふれ出した水が足元まで迫っている場所もありました。

午後5時55分現在も黒潮町と中土佐町では一部地域で大雨警戒レベル4にあたる「避難指示」が出ています。

佐賀県の武雄市では取材中に、突風で市役所の窓ガラスが割れる被害がありました。

長崎県平戸市では事故も起きています。

橋の上で立ち往生するトラック。強い風にあおられ、道路脇の手すりに衝突し、橋は一時、通行止めになりました。

   ◇

交通機関にも影響が出ています。

記者
「JR博多駅です。台風の影響で、東京方面に向かう新幹線はこの午後1時39分発の列車が最終となります」

JR西日本は「山陽新幹線」で、博多駅から広島駅の上下線で計画運休を実施しました。

利用客
「本当は夕方までいる予定だったんですけど、台風でちょっと切り上げて」

駅には最終便に急いで乗り込む人の姿がありました。

   ◇

九州の西で停滞し、その後、進路を変えて日本列島に接近した台風14号。18日にかけて本州付近を横断する見通しです。

迫る台風に、対策に追われる人もいます。

Q.早めの警戒ですね?

「そやね」

和歌山県那智勝浦町の漁港では、朝から船を固定する作業が行われていました。

農家からも不安の声が上がっています。

戸張農園・農主 戸張恭隆さん
「急にこっちに台風が動いてきたので、急いでやっています」

年間100種類ほどの野菜を育てている千葉県松戸市の農園。

急ピッチで土をかぶせていたのは、10月中旬に収穫を迎える長ネギです。

戸張農園・農主 戸張恭隆さん
「土をかけない状態のまま台風がきてしまうと、完全に折れてしまう。ここが折れてしまうと悪い菌が入ってしまって、ネギが腐ったりして収穫ができない」

風に弱いという長ネギ。2年前の台風ではおよそ3万5000本の長ネギが折れて廃棄する事態になったといいます。

戸張農園・農主 戸張恭隆さん
「あれやればよかったってならないように、今静かなうちに全力で対策したい。きょう1日かけて全部土かけは終わらせたいと思います」

   ◇

台風14号は18日にかけて西日本と東日本を横断し、その後、18日の夜には温帯低気圧に変わる見込みです。

広い範囲で激しい雨が降るおそれがあり、土砂災害や低い土地の浸水などに警戒が必要です。

■24時間予想雨量(18日夕方まで)
 四国   300ミリ
 東海   250ミリ
 近畿   200ミリ
 関東甲信 200ミリ

(9月17日午後5時55分ごろ放送 『news every.』より)