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仏「衛生パス」提示義務を拡大…抗議の声も

2021年8月17日 21:16
仏「衛生パス」提示義務を拡大…抗議の声も

子供たちの笑顔が戻ってきました。アメリカ西海岸のロサンゼルスでは1年5か月ぶりに学校の対面授業が全面再開しました。再開にあたっては、教職員らへのワクチン接種の義務化など感染対策が強化されています。海外でのコロナをめぐる最新の動きです。

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■アメリカ “西海岸”楽しそうに学ぶ子供たちの姿戻る

これまでに3688万人以上が新型コロナウイルスに感染したアメリカでは、西海岸のロサンゼルスでは楽しそうに学ぶ子供たちの姿がありました(アメリカ 感染者3688万8978人 死者62万2321人 米ジョンズ・ホプキンス大 17日午後5時時点)。

16日、これまで一部、オンラインで行われていた授業を対面に戻し、1年5か月ぶりに学校が全面再開しました。

「学校に来なきゃいけないことにワクワクしている。学ぶことが力になる。全てのことは学ぶことができる」

ロサンゼルスでも、新型コロナウイルスのデルタ株の感染が拡大しているため再開にあたっては感染対策を強化しています。

教職員は、10月15日までにワクチン接種の完了が義務づけられました。さらに、生徒や教職員に対し週に一度の検査を行うなど対策を強化しています。

■韓国 “リゾート地”済州島で対策“最高レベル”に

デルタ株が広がり、第4波に直面している韓国では、リゾート地として知られる南西部の済州島でも感染が拡大しています(韓国 感染者22万6854人 死者2174人 韓国・保健当局 17日時点)。

18日から29日までソウル首都圏と同じく、対策が4段階中で最高レベルの第4段階に引き上げられます。

済州の知事代行
「感染者のほとんどがデルタ株による感染と確認されています」

夏の行楽シーズンですが、済州島の海水浴場は全て閉鎖になりました。また、飲食店などの利用は、午後6時以降は2人までに制限され、午後10時以降はテイクアウトやデリバリーのみとなります。

一方、ソウル近郊にある高速道路のサービスエリアでは、多くの人が受けていたのはPCR検査です。

ソウル近郊に戻る人
「今回の連休中(休暇地に)5日ほどいたので、会社で同僚が不安に思うかもしれないのであらかじめ検査を受けます」

韓国政府は夏休み明けの人に対し、出社前にPCR検査を受けるよう呼びかけていて、ソウル方面に戻る高速道路の上り線のサービスエリア4か所に臨時の検査所を設置しています。

15日までの3日間で5097人がPCR検査を受け、11人の感染が確認されたということです。

■フランス 「衛生パス」提示義務さらに拡大…抗議の声も

650万人近くが感染したフランスでは、ワクチン接種をめぐってデモが行われました(フランス 感染者647万9066人 死者11万2810人 米ジョンズ・ホプキンス大 17日午後5時)。

人々が抗議していたのは「衛生パス」と呼ばれるワクチン接種などの証明書です。フランスではすでに飲食店や病院などで「衛生パス」の提示が義務化されていますが「個人の自由が奪われる」として抗議の声が上がっています。

ロイター通信によるとこうした週末のデモは5週連続で続いているということです。反対する動きがある一方、フランス政府は衛生パスの提示義務をさらに拡大しました。16日から商業施設が新たに追加されました。

対象となるのは、10万人あたりの週の感染者が200人を超えている地域で、床面積が2万平方メートルを超える施設です。

「私のような高齢者にとって(衛生パスは)良いことだと思います。しかし全ての人にとって、良いことかは私にはわかりません」

ロイター通信によると、これまでに目立った混乱は見られないものの、飲食店関係者からは「案内に時間がかかる」など不満の声も出ていたということです。

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世界では、これまでに2億787万人以上が感染し、437万人以上が死亡しています(世界 感染者2億787万2041人 死者437万1641人 米ジョンズ・ホプキンス大 17日午後5時時点)。

ワクチン接種を完了した人の割合は、フランスで全人口の51.8パーセント、アメリカで50.3パーセント、日本は37.6パーセントとなっています。