デルタ株1000人超に 東京4度目の宣言
12日から4度目の緊急事態宣言の期間に入った東京。1か月半にわたって酒の提供が停止となりますが、ビアガーデンではビールを廃棄する決断をしていました。
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12日の東京の新たな感染者は502人。感染者数が比較的少ない月曜日で500人台となるのは5月10日以来です。
先週月曜日(5日)から160人増加し、23日連続で前の週の同じ曜日の人数を上回っています。
東京都の担当者は、「20代、30代が特に多く、会食やレジャーでの感染が散見される。4回目の宣言が始まったので、会食やレジャーは控えてほしい」と話しています。
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そして、都内では、新たに87人が、感染力の強いデルタ株に感染したことが確認されました。このうち7人は同じ職場で働く従業員で、この職場では合わせて9人が感染する“デルタ株クラスター”が発生しました。
都内のデルタ株感染者は1014人となりました。
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都内のある飲食店では、宣言下でも変わらずに酒を提供し、夜11時までの通常営業を続けていました。
Q:何時から飲んでいる?
酒を飲む客「(午後)3時。(店が)やってなきゃやってないで行かないし、やっている店があるって言われて来ただけ」
酒を飲む客「少しでも自分の知っている人間。商店街の役に立てれば、それはそれでいいんじゃないかな。自分ができる社会貢献だと思ってる。(Q:来るか来ないか葛藤は?)ないない、全然ない」
酒の提供を継続する飲食店の店長「うちはホルモン焼き屋ですけど、ノンアルコールでホルモン食べる人はほとんどいません。スタッフも20名以上在籍しています。やはりアルコールを提供しないと、うちは店が存続できない」
Q:要請に従う店が多い中で(酒提供して)営業続けることについては?
同店長「要請に従いたい気持ちはありますけど、協力金だけでは要請に従えない。この店を守り続けることが僕の使命だと思っています」
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一方、ノンアルコールで営業を続ける店もありました。松屋銀座にあるビアガーデンです。2週間前にオープンしたばかりですが、要請に従って営業するため、ビールサーバーは撤去しました。
ビアガーデン担当者「緊急事態(宣言)明けまでは期限がもたなくなってしまうので、破棄(廃棄)させていただくしかなくなってしまう。悲しいですけど」
提供するはずだった酒を廃棄せざるを得なくなりました。
看板メニューだった飲み放題のバーベキューセットは、価格を下げたうえで、ノンアルコールのカクテルやジュースに切り替え。
さらに、家族連れを取り込もうと、「BBQのステーキのバーガーセット」など、新メニューを急きょ考案。来週からは営業開始も正午に前倒しします。
対応に追われる、酒の提供停止─。
外食業界では、ワタミや、居酒屋「甘太郎」などを展開するコロワイドなどが多くの居酒屋を休業します。
牛丼チェーンの「すき家」「吉野家」「松屋」は、酒の提供をやめ、店内での飲食を朝5時から夜8時までとしています。
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一方、まん延防止等重点措置が延長された神奈川・埼玉・千葉でも先週月曜日(5日)の感染者数を上回っており、首都圏1都3県、いずれも感染拡大に歯止めがかかりません。