苦境の飲食業界 新たなカタチにチャレンジ
飲食業界が苦境に立たされる中、ある一言がきっかけで、新たなカタチにチャレンジするお店が続々と登場しています。
14日、静岡・熱海の商店街。観光客が減り、普段のにぎわいは失われていました。「熱海 本家ときわぎ」は大正時代から100年以上続く、和菓子の老舗。
熱海 本家ときわぎ・加藤寿美江さん「(熱海の街は)めっきりお客様が減って、ゴーストタウンみたいになりましたね」
売り上げが激減し、和菓子や仕入れた材料を廃棄することもあるといいます。
こうした中、お客からのある一言がきっかけで、新たにチャレンジしたことが。
加藤寿美江さん「ぜひ宅配をしてくださいっていう風に」
それは、和菓子の宅配に力を入れること。ようかんや、きび餅が入って、1500円以上お得になるセット販売を始めたのです。
そして、多くの人の目にとまるよう、SNSでも宅配の告知を行っているといいます。
加藤寿美江さん「(和菓子を届けて)熱海をイメージしていただいたり、喜んでいただいたらいいかなと思って頑張ってみました。でも、本当は経営が大変なので、みなさんに助けてくださいっていうのが正直なところでございます」
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埼玉県のホテルでも、新たなカタチにチャレンジしています。
手際よく調理されていく料理の数々。普段はビュッフェとして提供されていますが…。
ロイヤルパインズホテル浦和・橋本淳営業部長「いったんお店をお休みをしております」
一方で、感染が拡大する中で、売り上げが伸びているというのが、ドライブスルーでのテイクアウト。ホテルの入り口で車を降りることなく受け取れ、おうちでビュッフェの味を楽しむことができるのです。
こちらでも、きっかけとなったある一言がありました。
橋本淳営業部長「ホテルに食事に行きたいんだけれども行けないんだという、そういうお客様の声をたくさん私ども聞いてですね」
ホテルの経営に苦戦する中で、こんな期待もあるといいます。
橋本淳営業部長「これが売り上げの1つの柱になっていってくれるんじゃないかなと、今は手応えを感じています」
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こちらは去年10月にオープンしたばかりの宅配、テイクアウト専門のハンバーガー店。オープンのきっかけが、SNS上のある一言でした。
J’s Cranberry Burger・クロエ潤さん「(SNSで)外食もできない、旅行もできない、載せる写真がないとコメントしている子が結構いたんで」
なかなか外食に出られず、SNS映えした写真が撮れないという声をきっかけに、お店を始めたのです。
クロエ潤さん「自宅にいながらSNS映えするような料理を楽しんでいただきたい」
SNS映えするようバンズはピンクで、ドラゴンフルーツをつかって色づけしているといいます。