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安倍首相辞任の意向 中国でも大きく報道

2020年8月28日 16:45

安倍総理大臣は自身の体調問題により総理大臣を辞任する意向を固め、政権幹部に伝えました。中国の反応を中継でお伝えします。

中国でも大きく報じられており、市民からは日中関係が再び不安定になるのではと心配する声もあがっています。

市民「とてもショックです。首相の(在任)期間が非常に長かったので」

市民「これは国際的に大きな出来事だ。これからの日中関係の方向にも関わっていくでしょう」

こちらでは中国メディアも一斉に速報したほか、中国SNSの検索ランキングでも急上昇しています。

(Q.日中関係への影響は?)
これは間違いなくあると思います。中国では当初、安倍総理が安全保障政策などでタカ派的な政策を打ち出すのではと警戒感もありました。

しかし、就任後は中国の習近平国家主席と11回も会談するなど、日中関係は改善に向かい、去年は一旦、習主席の訪日も固まりました。しかしこれも安倍総理主導で行われていただけに、日本政府関係者からは「今後、どうなるのか見通しが立たない」と戸惑いの声があがっています。

(Q.今後、中国が尖閣問題などで圧力を強める可能性はどうでしょう?)
まずは次の総理の外交スタンスなどを慎重に見極めるとみられます。米中対立が激しくなる中で、中国政府は安倍政権がアメリカの顔を立てつつも、中国とも決定的な対立を避けるポジションを取っているとみてきました。

また、日本の総理がころころ変わらず、強力な政権基盤を維持していることも注目していました。

それだけに、次の総理がアメリカ寄りの姿勢を強めたり、政権基盤が不安定化したりすれば、尖閣問題などでさらに強硬姿勢に転じる可能性もあります。