×

漫画なども対象に…著作権法改正案閣議決定

2020年3月10日 12:43

政府は10日、インターネット上の海賊版対策のため、違法ダウンロードの規制範囲を漫画や書籍などにも拡大する著作権法改正案を閣議決定した。

10日、政府が閣議決定した改正案は、現在、音楽と映像のみと限っていた違法ダウンロードの対象を漫画や書籍などすべての著作物に拡大し、悪質な場合は刑事罰を科すことにしている。

ダウンロード違法化をめぐっては、政府は去年、改正案をまとめていたが、漫画家や有識者から「ネット利用を萎縮させる」などの懸念や指摘がなされ、国会への提出を断念していた。

そのため、今回の改正案では、規制の対象を違法にアップロードされたことを知りながら、ダウンロードする場合のみとし、スマートフォンなどの「スクリーンショット」で、違法にアップロードされた画像が写り込んだ場合や、パロディー作品をはじめとする二次創作物、漫画の数コマなどの軽微なものは違法としないこととしている。また、改正案では、海賊版サイトへのリンクを張るなどして利用者を誘導する「リーチサイト」を規制する内容も盛り込んでいる。

政府は、今国会に改正案を提出し、成立を目指すことにしている。