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安倍首相“臨時休校”要請に理解求める

2020年2月29日 22:12
安倍首相“臨時休校”要請に理解求める

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、安倍首相は29日夜に記者会見に臨み、全国の小中学校の臨時休校を要請したことに理解を求めた。

安倍首相「とりわけ小さなお子さんをお持ちのご家庭の皆さんには、本当に大変なご負担をおかけすることとなります。それでもなお、何よりも子供たちの健康、安全を第一に、感染リスクに備えなければならない。どうかご理解をいただきますようにお願いいたします」

会見で安倍首相は、保護者の休職に伴う所得の減少に対応するため、正規・非正規を問わず対象となる新たな助成金制度を創設すると表明した。

また、今後10日間程度のうちに、2700億円を超える今年度予算の予備費を活用し、緊急対策の第二弾を取りまとめる方針も明らかにした。

今回の一斉休校の要請をめぐっては、「唐突すぎる」との批判が噴出している。これに対し安倍首相は、「十分な説明がなかったのはその通りだが、判断しなければならなかった」と理解を求めた上で、「私の責任で万全の対応を行う」と強調した。

また、実施件数が少ないと指摘されているウイルス検査については、「現時点で、全国で一日あたり4000件を超える検査能力がある」と述べた上で、検査の一部の工程を短縮した新しい検査機器の「3月中の利用開始を目指す」と述べた。

さらに、安倍首相は、新型コロナウイルスに対応するための立法措置を進める考えを改めて示し、野党に対し協力を求めた。

安倍首相「法案の一日も早い成立が必要であることは与野党とも同じ考えであると思います。私自身、野党の皆様ともお話をさせていただきたいと思いますし、ご協力をお願いしたいと思っています」

一方、4月に予定されている中国の習近平国家主席の国賓としての来日については、「現時点で予定に変更はないものの、十分な成果をあげる必要があるとの観点から、引き続き緊密に意思疎通していく」と述べ、状況により延期することに含みを持たせた。