ゲストいち押しのソーシャルグッドなヒトやモノを紹介していただく「ｒｅｃｏｍｍｅｎｄ」。ＣＩＮＲＡ代表の杉浦太一氏、一押しは「Ｓｔａｃｋ　Ｍａｇａｚｉｎｅｓ」。

――「Ｓｔａｃｋ　Ｍａｇａｚｉｎｅｓ」とはなんでしょうか。

「Ｓｔａｃｋ　Ｍａｇａｚｉｎｅｓ」は雑誌ではなく、サービスです。ロンドンを拠点にしたサービスで、世界中のいろいろなマガジンを、毎月キュレーションして届けてくれるというサービスです。例えば、パリとかベルリンとかブダペストとかアメリカといったところで、今どんなことが起こっているのかを知るのも、すごく面白いですし、見ていると旅したような気分になれます。

（実際に雑誌を手にとって）例えばこの「Ａｎｘｙ」という雑誌は、メンタルヘルスをテーマにしたアメリカ西海岸の若者たちが作っている雑誌です。見ていくとメンタルヘルスとはいえ、ものすごくおしゃれな感じになっています。この号では、ワーカホリックイシューといって、働き過ぎの人たちに対して「どんな悩みがあるのか」や「どういう問題が起きるのか」を特集しています。こういったことを毎号やっている、すごく新しい試みをするマガジンなどがあります。

――その地域で何が話題になっているかがわかりますね。

そうですね。まさにいま、その年に起きている事象や若者が何を考えているのかをリアルタイムにキャッチできるのはすごくいいなと思います。また、インターネットはやっぱり情報が断片的で、１個の記事を読んだら戻ったり、スマホを消したりする。しかし、雑誌を総合的に見ることによって、そこでいま何が起きているかという文化を凝縮して体験できる、毎月いろいろ浴びせかけてくれる、そういった素晴らしいものだなと思います。個人的には、今のところマイベストサブスクリプションサービスです。

■杉浦太一氏プロフィル
ＣＩＮＲＡ代表。アートや音楽などの最新カルチャー情報を発信する『ＣＩＮＲＡ．ＮＥＴ』や、アジアを中心とした多言語クリエイティブシティガイド「ＨｅｒｅＮｏｗ」など多数の自社メディアを運営。大学在学中にＣＩＮＲＡを立ち上げ、２００６年大学卒業と同時に法人化した。起業から１５年、ずっとチャレンジしたかったという中高生向けの事業「Ｉｎｓｐｉｒｅ　Ｈｉｇｈ」をスタート。１０代に多様な生き方や自分の世界を広げることを目指している。

【ｔｈｅ　ＳＯＣＩＡＬ　ｒｅｃｏｍｍｅｎｄより】